他のものは何もいらない、と
あなただけを選んできたはずなのに
いつの間にか
あなただけは選ばない
そんな生き方をしていた

愛に溺れて

縋りついたその藁さえも

愛の欠片だった

救いようのないすれ違い

消えない傷だけが私を正気にさせる

どうしても埋まらない距離がある

どれだけ体を合わせても

どうしても近づけない人がいる

そう思っていたら

近づけなくしているのは私だということに

気がついてしまった

気がついてはみたけれども

もはや近づく気持ちさえ失っていた

自分の全てをさらけ出す

裸になっても

さらけ出せるのは

つながりたい欲求だけ

せめて死に場所ぐらいは

私に選ばせて、と

あなたはそう言った