思いがけないお誘いをいただいて

京都劇場で公演中の劇団四季「ウエストサイドストーリー」を観てきました。
松江のお友達が一緒に観に行く予定だった人が急に行けなくなり、いかが?と誘ってくれたのが今朝(笑)いそいそと行ってまいりましたが……すっごくよかったです。まだ感動に浸ってます。といってもこれは私の個人的な状況にもよるのかもしれないけど。
とりあえず、よかったので書き残しておきます。

ウエスト・サイド物語 (コレクターズ・エディション) [DVD]
■ミュージカルとして
お金を払って観るミュージカルとしては初めて観たのだけれど(いや、私は払ってないんだけど)、いやはや「脱帽」の一言です。あれだけ踊れて(みんなバレエのダンサーとしても一流の人ばかり)、歌えて、表現してというのは凄いとしかいいようがない。あそこに行き着くまでに一体どれだけ汗を流してきたんだろう、と。
歌ひとつ取っても、あれだけのハコできちんと歌詞が聞こえるように、そしてそれを演技として歌うというのは本当に凄い。観たことないけどきっと宝塚とかもそうなんだと思うけど、歌だけ聴くと結構こっぱずかしい歌だったりするのよね、特に日本語で歌われると。昔、高校のときの選択授業で「現代イギリス演劇の脚本を読む」という授業があり、その授業でエビータ(ってイギリスの映画だったっけ?そういえば)を観たときに、参考にといって劇団四季バージョン(つまり日本語)でも歌を聴いたけど、なんかこううっすら寒い感じがしてしまっていたのだけれど(というか、いくら選択授業とはいえ完全に先生の趣味満載の授業だったような…ちなみに担当教員は演劇部の顧問だった…どんだけ雑談してもきっちり授業時間内にやることやり終えるという妙技を持つ人だった)、それを思い出す。でも、それがミュージカルというものになり、生で(映像じゃダメ)観ると引き込まれてしまう。それって何なんだろうと思うけれど、それがショーというものの魅力(魔力)なのかも。
このお話は悲劇なのだけれど、最後の場面で何かまとめ的なものがあるかと思いきや、シーンとした気持ちのまま幕が下りる。これって凄いことだと思う。バンと盛り上げて終わるお話は割とやりやすいけど、そうではないスッとお話を終わらせるというのを生の舞台(しかもミュージカルで)でやるのは結構難しいのではないかと。

■音楽として
このお話、あらすじは知っていたのですが、実は今まで映画すら観たことなかった。けど、音楽だけは昔から好きで演奏したこともあるのです。
私は小学校6年間ピアノを習っていたけど、それよりも長くアンサンブルのクラスにも通ってました。もともとはヤマハ音楽教室だったんだけど、その時の先生についていた生徒の中でもアンサンブルが好きな人たちが残ってずっとやっていて、私もそこにいた。(アンサンブルだけで通算すると13年も!)エレクトーンという電子音ではあったけれど、アンサンブルの楽しさというのは一度味わったらやめられないもの。
エレクトーンが進化して、音色を細かく変えることができるようになり、左右のスピーカーからの出力を調整できるようになると、そこにもこだわってみたり。一緒にやっていた人たちが、元プロの打楽器奏者とか、現役音大生とかばかりだったのでこだわりも凄くて、それがまた楽しくて。その人たちと一番長く、力を入れて取り組んだのがウエストサイドストーリーだったのでした。
スコアとにらめっこしつつ、パートを振り分け、曲をつなげ(コンクールとかだと時間制限があるし、全曲はできないから)当時の私は振り分けられたパートを弾けるようになるのに必死だったけど(そもそもオケ用のスコアで、一人で何パートも担当するから、楽譜を作るのだけでも大変)楽しかったなぁ……。
で、そうやって一年近くも取り組んだ曲だっただけに、今日初めてミュージカルとして観て、ひとつひとつの曲がどうやって使われているかが分かり、それだけでも涙モノでした。(この感覚はビートルズイエローサブマリンのアニメを観たときの感覚に似ている)
今、手元に小澤征爾指揮サンフランシスコ交響楽団のCDがありますが、これは本当にお勧め。ちなみにこのCDには、ガーシュインラプソディー・イン・ブルー、パリのアメリカ人(この2曲もアンサンブルでやったな)、バーンスタインのキャンディード序曲(これは吹奏楽部でやった)が収録されていますが、全部大好きです。

あーそれにしても素敵な時間を過ごしました。。。誘ってくれたお友達(と、見も知らずの私にチケットを譲ってくれたオジサマ)に大感謝!!です。